summer school

生物物理若手の会 第53回夏の学校(9/6〜9/9)

NO BORDER 〜先端を知り、境界をつなぐ〜

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Objective

生物物理若手の会 夏の学校は 1961年に大沢文夫(名古屋大学名誉教授)らによって創設された。参加者である若手研究者が、能動的に深く研究の最先端を理解し、自らの手で新しい学問を作り出していく手助けとなる4日間になるよう、プログラムを組んでいる。


テーマについて

今回の第53回生物物理若手の会夏の学校では「NO BORDER〜先端を知り、境界をつなぐ〜」というテーマを掲げ、若手研究者が集まり「境界」を能動的に克服できるような会を作りたいと考えた。サブテーマの「先端を知り、境界をつなぐ」が表すところは、若手研究者が自らの研究手法・分野への理解だけではなく、自らとは異なった研究手法や、他の研究分野での先端的研究を理解することで「NO BORDER」な次世代の生物物理学を目指すための試みであることを示している。

ここでいう「境界」とは

  • 研究手法の境界(実験/計算/理論)
  • 分野間の境界
  • 社会と研究の境界

のことを主に表す。

このような「境界」に注目した経緯として”生物物理学の多様性”がある。生物物理学の研究者は様々なバックグラウンドを持っており、生物学や物理学はもちろん、化学、情報科学、医学、農学、機械工学など多種多様である。また、それぞれの研究者が扱う生命現象の階層が1分子から細胞そして個体と幅広く、研究手法は実験・理論に加えて、近年では計算による研究も盛んになっている。

そして、今、次世代の生物物理学の発展はこのような「境界」を克服し、異分野との融合や相異なる手法のコラボレーションを要求しているように思われる。なぜなら、1つの学問は、体系を成し、より発展的で完成された学問へと近づくために、そのあらゆる分野の中で矛盾なく連続な状態へと近づくことが理想とされるためである。


Contents

討論を重視したメインシンポジウム・分科会プログラム

講師から学生への一方通行ではなく、お互いに活発な意見交換が出来るように議論の時間を長くとって、参加者が能動的に聞ける講義を目指す。

メインシンポジウムの後に、若手の講師や学生を加えてパネルディスカッションを行う.会場からの質問を随時受け付け、参加者全員が議論に参加する。

分科会では、1つのテーマに沿って2人の講師に異なった視点から講義をしていただき、その後に参加者を加えて討論を行う。


ハンズオンセミナーによるテーマへの理解

オープニングセッションを、受け身ではなく主体的に理解する時間と位置付ける。直後のハンズオンセミナーでは、4、 5人の少人数グループで基調講演の内容をA4ポスターにまとめ直し、 成果を発表し合う。これらを通じ,研究を進める上でもその他の職種に進む上でも必要不可欠であるポスターや文章作成能力を参加者同士でノウハウを教え合い高め合うことを目的とする。

4日目のハンズオンセミナーでは,参加者が持参したパソコンを用いて簡単な分子シミュレーションを行うセッションや、蛍光分子を用いて視覚的に楽しめる実験を行うセッションを予定している。馴染みの無く、かつ自分一人では取りかかりにくい技術を自分の手を動かすことで体験し、理解につなげることを目的とする。


学生間の知的交流・社会とのつながりを考える

1日目のフラッシュトークでは,参加者全員がスライド1枚程度で、自分の研究内容や興味の対象についてプレゼンテーションを行い,学生間で共通の話題を見出しながら研究者のネットワークを広げていくことを目的とする。

また3日目のグループディスカッションでは,講師と学生が交わり30分程度自由なテーマで語り合う。何回かグループを変え,いろんな学生や講師と話せる機会を作る。

「先端を知り、境界をつなぐ」のテーマに沿い,学生同士が交流することで,研究のコラボレーションを提案したり,従来の型にとらわれないアイディアを産み出したりしてほしい。


合気道講習会

毎朝,内古閑 伸之 助教による合気道講習を予定している。